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    2011

01.31

太陽が沈む時、切なく甘い雫が月から堕ちる(012)

「嘘なんか言ってどうするんだ。本当に決まってんだろう」
「そっか。煌さんが、帰ってくるんだ。日本に……」
 颯太は焔の言葉を繰り返し、沸々と胸の奥からわき上がる喜びを噛み締める。
「いつも予告なしにフラッと帰ってきて、すぐにカリフォルニアへ帰るくせに、今回に限って帰国の連絡をしてくるということは、どういうことなんだ」
 閃は冷たい表情で言った。
 煌は閃と見た目は似ていないが、性格は似ていると颯太は思っている。
 2人は焔と違い、穏やかで優しい。
 しかし、なぜだか閃と煌は昔からそりが合わない。
 煌が帰国している時は、大抵いつも閃は不機嫌で心を閉ざしてしまう。
 煌の方も、敢えて閃に近づかないし、側にいても話しかけない。
 不遜で横柄な態度の焔が、そんな2人の間を取り持つ……という、おかしな現象が起こったりする。
「……さぁ、なんかあるんじゃないのかね。俺も詳しく聞いてないな。というわけさ。颯太、おまえはサッサと自分の部屋へ帰れ。邪魔だ」

◆2011年2月1日更新分へ続く


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