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    2011

02.28

太陽が沈む時、切なく甘い雫が月から堕ちる(028)

 もちろん、それでは不満で淋しく、とてもつらい。
 片想いのまま、何年も何年も耐えているのだから。
 しかし、煌に気持ちを告げることだけは、してはいけないと颯太は心に決めているのだ。
 颯太のこんな気持ちを煌が知ったら、煌が困るからである。
 困るだけならまだしも、迷惑をかけてしまうに違いない。
 優しい煌のことだから、無理にでも颯太の想いに応えようとするかもしれない。
 そんなことはさせられない。
 男同士なのだ。
 煌と両想いになりたいなどという願望を持つこと自体が間違っている。
「さて。オレもシャワー浴びてくるか」
 颯太は勢いよく立ち上がり、バスルームへ向かった。

◆◇◆

 颯太は、父親がいつも生活費をしまっている茶箪笥の前にいた。
(―――ん? あれ? これは夢だな……?)
 そう思ったら気楽な気分になり、颯太はなんの遠慮もなく茶箪笥の引き出しを勢いよく開けた。

◆2011年3月1日更新分へ続く


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