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    2011

02.15

太陽が沈む時、切なく甘い雫が月から堕ちる(021)

 颯太はなるべく音を立てないように反対側のソファーに腰を降ろし、美しい閃の寝顔に見とれながら、少しの間悩んだ。
(起こして、ベッドで寝るように言おうかな? ……それとも、よく眠っているようだから、そうっとしておいてやろうかな?)
 朝までここにいるなら、閃をこのまま起こさなくてもいいかもしれない。
が、たぶん、颯太が彼のベッドを占拠してしまった為にソファーで寝ている閃を放置したまま、自分の部屋へ帰れない。
 颯太はそっと閃の肩を揺らす。
「閃、起きろ。オレ、部屋へ帰るから、自分のベッドへ戻れ」
 閃の睫毛の長い瞼がパッ見開く。
 しかし、視線を向けて颯太の顔を確認すると、再びふわっと目を閉じてしまった。
 そして、いきなり颯太の二の腕を掴むと、広い胸の中に抱き締める。
「閃、明日も会社なんだからベッドへ行けよ」
「颯太と一緒になら、ベッドへ行く」
「オレは部屋へ帰って寝る」
「駄目だ。どうせ隣なんだから、わざわざ帰ることもないだろう」
「どうせ隣でも、オレは帰る!!」

◆2011年2月16日更新分へ続く


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